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講師インタビュー
食品安全分野 担当講師 田中辰幸

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食品安全マネジメントシステムの効果的な運用は
内部コミュニケーションにかかっている

本研修コースのセールスポイントについて教えてください。

規格の理解を深めるために、実際の運用事例や模擬の審査場面を採り入れて、活用場面がイメージできるような解説を心がけています。

認証取得に向けてシステム構築に取り組む企業様の中には、「基幹となるISO22000やPRP要求事項のISO/TS22002-1規格要求に対して具体的にどの程度のレベルまで対応すべきか?」とお悩みになる場合があるようです。

ISO22000やFSSC22000に対応した食品安全マネジメントシステムの導入は企業戦略の一環であるはずです。この点を理解した上で、「食品安全に関する経営上のリスク」「製品のハザードとそのリスク(科学的なもの、顧客要求、法令など)」の2つのリスクを明確にして構築に取り組むことが必要です。

例えば、これらのリスクに関して想定する内容について、現状の仕組みで100%管理できていると考えているなら、その仕組みや手順をそのまま文書化すればいいのです。一方、足りないところが具体的にはっきりしている場合、強化していくことが必要です。あるいは仕組みとしては“なんとなく管理できている状態”の場合も同様です。

では実際にどこまでやるかですが、例えば不明確なところがあれば要求事項と照らし合わせて、「〇〇まではできている、ただし××はできていない」と具体的に見極めていくことが必要です。その上で、できていないと判断した場合、どうしてできていないのか、その原因を考えていくことで、どこまでやるべきかが見えてくはずです。

これらの一連の対応には、どこまでそのリスクを許容できるか、組織としての判断も絡んできます。この判断についてはマネジメントレビューの場が適当でしょう。マネジメントレビューのインプット項目にして経営者に判断してもらうのです。「要求事項では〇〇まで求めていて、わが社の取り組み状況は××になっています。そのために△△のリスクがまだ残っています」といった内容を報告した上で、リスクを受け入れるかどうかを経営者の判断に委ねるのです。

いずれの場合も、仕組みについて検証と評価、運用を繰り返して、確実なものにしていくことが重要です。

食品安全マネジメントシステム導入のポイントについて教えてください。
田中 辰幸氏

最も重要なことは経営者の導入に向けての決意です。先頭に立ってやるとの意気込みを示してもらい、事務局の後ろ盾になっていただくのです。同時に、食品安全チームも大きな役割を果たすので、チームメンバーの意識統一やメンバーに知識をしっかり持たせることも欠かせないでしょう。



また、全社的な活動になるので、導入によるメリット、あるいは導入しない場合のリスクについてそれぞれ明確にして、社内全体に示していくことも必要でしょう。例えば、顧客要求なら導入しない場合、売上高が〇×万円減少するおそれがあるといった説明などもよいでしょう。

研修コースの参加者にとくに理解して欲しい点を教えてください。

規格要求事項に対する「もやもや」を解消していただければと思います。実際の自分たちの職場の仕事とどのような関わりがあるのか、こうしたことをご理解いただけるように心がけています。そのためには要求事項について文字面ではなく本質を知ることが必要であり、その結果として対応方法に広がりを持たせることにつながります。

「お客様から言われて〇〇をやることを求められています。困りました」という相談をよくいただきます。こうした場合、本質を理解した上で一歩下がってみてみると、「〇〇ではなくとも××のやり方もある」「□□の方がやりやすい」などと別の取り組みが見えてくることは多いようです。

FSSC22000について強調しておきたいことを教えてください。

まず世界最高レベルの食品安全マネジメントシステムであることをご理解ください。ですから自分たちに合ったシステムでない場合、認証取得自体は力業でできたとしても、その後のシステム維持が大変になるでしょう。他のISOマネジメントシステムと同様、導入するからには継続的改善につながるシステムにすることが重要です。そのためには構築時こそ、規格の意図をしっかりご理解しならが取り組んでいくことが大切です。

また、システムを効果的に回すには、食品安全チームのモチベーションの維持とメンバーの協力がポイントになってきます。食品安全チームのメンバーが各職場をとりまとめているからです。ここでは、トップの考えが食品安全チームメンバーを通して現場まで伝わっていく、まさに内部コミュニケーションがポイントになってくるでしょう。そのためにも先ほども強調しましたが、社内に向けて、認証取得の意義や目的について、説明し続けていくことが重要になってきます。

【食品安全分野 担当講師】田中 辰幸(たなか たつゆき)プロフィール
田中 辰幸

日本酒メーカーに入社後、主に品質管理、品質保証業務を担当。ISO9001管理責任者、TPM活動の事務局も担当。2008年度日本プラントメンテナンス協会関西支部TPM研究会リーダー。2010年1月より日本能率協会で研修セミナー講師を務める。ISO9001マネジメントシステム(システム:ハード)とコーチング(コミュニケーション:ソフト)の両輪で「ものづくり日本」を支援中。
現在ISO審査員(9001品質、22000食品安全)、ISO構築コンサルタントとして活動中。

お問い合わせ先
一般社団法人日本能率協会 ISO研修事業部 お問い合わせはこちら

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